子供の歯並び悪化を防ぐ!専門医が教える予防法

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子供の歯並び悪化を防ぐ!専門医が教える予防法

2025年10月21日

子供の歯並びが悪くなる原因とは?

子供の歯並びが悪くなる原因はいくつかあります。多くの親御さんは「遺伝だから仕方ない」と諦めがちですが、実はそれだけではありません。歯並びの悪化は生活習慣の影響も深く関係しているのです。

遺伝的要因は確かに大きく、両親のどちらかに歯列に問題がある場合、歯の大きさや顎の大きさなどの骨格的特徴が子供に引き継がれる可能性があります。

しかし、それだけで歯並びが決まるわけではないのです。

生活習慣も大きく影響します。特に以下のような習慣やクセは歯並びを悪化させる可能性があります。

  • ・長期間の指しゃぶり
  • ・舌で前歯を押す癖
  • ・爪や下唇を噛む癖
  • ・うつぶせ寝
  • ・頬杖をつく習慣
  • ・口呼吸

さらに、乳歯の虫歯を放置することも歯並びに影響します。「乳歯はどうせ生え変わるから」と考えるのは危険です。乳歯が虫歯で大きな穴が開いたり、早期に抜けたりすると、周囲の歯が傾き、後から生える永久歯の歯並びが悪くなる可能性があるのです。

口呼吸が歯並びに与える影響

口呼吸は、一見すると歯並びとは関係ないように思えますが、実は大きな影響を与えています。鼻呼吸をしていると、舌は自然と上あごに位置します。この状態が正常な状態です。

しかし、口呼吸をしていると、舌の位置が下がってしまいます。舌は本来、上あごの歯列を広げる役割を持っていますが、舌が下に位置すると下あごの歯列を広げてしまい、上下のあごのバランスが崩れて歯並びが乱れてしまうのです。

口呼吸になる原因としては、アレルギーや鼻炎などの疾患が考えられます。これらの症状がある場合は、耳鼻咽喉科での治療も検討しましょう。また、口周りの筋肉や舌のトレーニングを行うことで、口呼吸から鼻呼吸に切り替えることも可能です。

口呼吸は歯並びだけでなく、虫歯や歯周病のリスクも高めます。口が開いていると口内が乾燥し、唾液の自浄作用が低下するためです。さらに、発音にも影響を与え、滑舌が悪くなることもあります。

子供の口呼吸に気づいたら、早めに対処することが大切です。専門医に相談し、適切な対応を取りましょう。

子供の歯並びが悪くなるサイン

子供の歯並びが悪くなる可能性があるサインをいくつか紹介します。早期発見が重要ですので、日頃からお子さんのお口の状態をよく観察しましょう。

乳歯期のすきっ歯は正常

まず知っておきたいのは、乳歯期の「すきっ歯」は多くの場合正常だということです。子供の歯は永久歯と比較すると小さく、歯と歯の間にすき間があるのが自然な状態です。このすき間は、後から生えてくる大きな永久歯のためのスペースとなります。

しかし、以下のような歯並びは注意が必要です。

注意すべき歯並びの問題

  • ・ガタガタの歯並び(叢生):歯列から歯がはみ出して生えていたり、重なり合って生えていたりする状態です。歯ブラシが届きにくく、虫歯のリスクが高まります。
  • ・出っ歯(上顎前突):上の前歯が前方に突出している状態です。長期間の指しゃぶりが原因で引き起こされやすく、虫歯のリスクや発音への悪影響があります。
  • ・受け口(下顎前突):上の歯よりも下の歯が前に出ている状態です。前歯で食べ物が噛み切れず、咀嚼が不十分になりがちです。
  • ・開咬:奥歯で噛んだときに上下の前歯にすき間ができる状態です。前歯で噛めないため、奥歯に過度な負担がかかります。

これらの問題が見られる場合は、専門医に相談することをおすすめします。早期発見・早期治療により、将来的な歯並びの悪化を防ぐことができます。

子供の歯並び悪化を予防する5つの方法

子供の歯並びが悪くならないよう、日常生活で実践できる予防法をご紹介します。これらの方法は、専門的な矯正治療と併用することでより効果的です。

1. 口呼吸から鼻呼吸への切り替え

鼻呼吸を習慣づけることで、正しい舌の位置を保ち、歯並びの乱れを予防できます。口呼吸から鼻呼吸に切り替えるには、呼吸の仕方を意識する、お口周りの筋肉や舌のトレーニングを行うなどの方法があります。

アレルギーや鼻炎などの疾患が原因で口呼吸になっている場合は、耳鼻咽喉科で治療を受けましょう。

2. 指しゃぶりを適切な時期にやめさせる

3歳頃までの指しゃぶりは自然な行為ですが、4歳を過ぎても続く場合は、歯並びに悪影響を与える可能性があります。無理にやめさせるのではなく、徐々に減らしていくよう工夫しましょう。

指しゃぶりの代わりになる活動を提案したり、達成感を味わえるご褒美システムを取り入れたりすると効果的です。

3. 正しい姿勢の習慣化

姿勢も歯並びに影響します。特に、うつぶせ寝や頬杖をつく習慣は、顔の一部が圧迫されてあごの成長や歯並びに影響を与えることがあります。

食事の際の姿勢も重要です。大人用の椅子に座り足がぶらぶらした状態は、姿勢が悪くなる原因になります。子ども用の、足を置く場所のある椅子を使いましょう。

4. しっかり噛む食習慣の確立

柔らかい食べ物ばかりを与えていると、顎の発達が十分に促されません。適度に硬い食べ物も取り入れ、しっかり噛む習慣をつけることが大切です。

お口に入れた食べ物をしっかりと噛んでから飲み込むことで、口周りの筋肉・顎の発達が期待できます。また、前歯と奥歯をそれぞれ正しく使うことで、口周りの筋肉・顎のバランスのよい発達を図ることができます。

5. 定期的な歯科検診

定期的に歯科医院を受診し、歯並びや噛み合わせをチェックしてもらいましょう。早期発見・早期治療が重要です。特に、乳歯の虫歯は放置せず、適切に治療することが大切です。

歯科医師は、お子さんの歯並びの状態を専門的な目で診断し、必要に応じて適切な時期に矯正治療を始めるアドバイスをしてくれます。

小児矯正の種類と特徴

子供の矯正治療には、大きく分けて「Ⅰ期治療」と「Ⅱ期治療」の2段階があります。お子さんの歯並びの状態によっては、Ⅰ期治療のみで完了する場合もあります。

Ⅰ期治療(予防矯正)

Ⅰ期治療で行うのは、主に口腔周囲筋のトレーニングです。歯並びが悪くなる原因の多くは、お口周りの癖による口腔周囲筋の機能不全によるものです。

口を閉じている際に舌先が歯の裏に当たっている「舌癖」や、食事を飲み込む際に舌が前側に出てしまう「逆嚥下」、「口呼吸」などが口腔周囲筋の機能不全をもたらします。

これらの問題は、歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレース)という方法で改善していきます。マイオブレースは、以下のような歯並びを悪くする習慣を改善します。

  • ・口呼吸
  • ・舌癖
  • ・姿勢の問題

年齢によって取り組みが異なりますが、基本的には取り外し可能な装置を使用し、舌・口・呼吸のトレーニングを行います。

Ⅱ期治療(本格矯正)

Ⅰ期治療が完了しても、歯並びが悪かったり、歯が回転してねじれた状態で生えてきたり、上下の歯がうまく噛み合わなかったりといったトラブルは起こりえます。こうした場合に、Ⅱ期治療を実施します。

Ⅱ期治療には、主に以下のような方法があります。

  • ・唇側マルチブラケット矯正:歯にワイヤー型の装置を取り付けて行う一般的な矯正治療です。
  • ・マウスピース矯正:透明なマウスピース型の矯正装置を定期的に取り換えながら、歯並びを整える治療です。取り外しが可能で目立ちにくいという特徴があります。

矯正治療を始める時期や方法は、お子さんの歯並びの状態によって異なります。専門医の診断を受け、最適な治療計画を立てることが重要です。

矯正治療のリスクと注意点

矯正治療には、効果だけでなくリスクや副作用も存在します。治療を検討する際は、これらのリスクについても理解しておくことが大切です。

一般的なリスクと副作用

  • ・矯正装置装着後、しばらくは違和感や痛みが生じることがあります(通常は数日~2週間程度で慣れます)
  • ・治療期間は個人差があり、予想より延長する可能性があります
  • ・矯正装置により食物が溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります
  • ・歯を動かすことで歯根が吸収して短くなることがあります
  • ・稀に顎関節の痛みや音が生じることがあります
  • ・治療後も保定装置を指示通り使用しないと、歯並びが後戻りする可能性があります

これらのリスクを最小限に抑えるためには、歯科医の指示を守り、定期的な検診を欠かさないことが重要です。また、矯正装置装着中は特に丁寧な歯磨きを心がけ、お口の中を清潔に保つよう努めましょう。

子供の矯正治療における特有の注意点

子供の矯正治療では、成長発育に合わせた治療計画が重要です。あごの成長発育により咬み合わせや歯並びが変化する可能性があるため、定期的な経過観察が必要です。

また、子供の場合は矯正装置の管理能力にも個人差があります。装置の使用状況や顎間ゴムの使用状況など、保護者のサポートが治療結果に大きく影響します。

矯正治療は一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。治療を始める前に、メリットとリスクをよく理解し、専門医としっかり相談することが大切です。

まとめ:子供の歯並び予防は早期から

子供の歯並びは、遺伝的要因だけでなく、日常の習慣や無意識のクセなどが大きく影響します。口呼吸、指しゃぶり、姿勢の悪さなどは、早めに改善することで歯並びの悪化を防ぐことができます。

予防のポイントをまとめると、以下の5つが重要です。

  • ・口呼吸から鼻呼吸への切り替え
  • ・指しゃぶりを適切な時期にやめさせる
  • ・正しい姿勢の習慣化
  • ・しっかり噛む食習慣の確立
  • ・定期的な歯科検診

歯並びに問題がある場合は、専門医による適切な診断と治療が重要です。子供の矯正治療には「Ⅰ期治療」と「Ⅱ期治療」があり、早期に適切な治療を行うことで、将来的な歯並びの悪化を防ぐことができます。

お子さんの歯並びが気になる場合は、まずは歯科医院に相談してみましょう。専門医の適切なアドバイスを受けることで、お子さんの健やかな成長をサポートすることができます。

 

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